2007年10月22日月曜日

戦友の死


元の同僚の訃報が届いた。
私の良き理解者だった。
月、何百枚と上がってくる指導実施簿の管理を一手に引き受けてくれていた。
奥さんも管制として一所懸命働いている。
日祭日は静かな事務所で黙々と作業を続けた。
警備員としても優秀だった。
平日は一変、鬼軍曹。
若手を叱咤激励する指導者に。
若い経営陣と度々意見の相違で大きな声をあげる。
その度に社長に諌められたが、社長が最も信頼した戦友だろう。
ここ2年位は相当、体調が悪かったのだろう。
何度も入院をすすめられては病院から脱走してくる。
富津市の家には月1回ほどしか戻らず、
会社の近くに住んでいた。
混濁した意識のなかでも警備のことばかり、部屋で容体が悪化しても最後まで救急車を拒み続けたと言う。
病院に運ばれた時は。。。
前の会社では社長とともに創立時から一緒。
今、富津に向かう元専務の車中はまさに呉越同舟。
対立していた人間達が一人の死に顔を拝しに高速を飛ばす。
2日間苦しんだというには穏やかな顔だった。
まだ、56歳。これも天命か。
安らかに永眠して下さい。合掌。
帰り間際に見上げた空には間近に見える星と鱗雲を背景に月。
思わずシャッターをきるが撮れた富津の月は小さかった。

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